友達と食事して随分酔っぱらった後、吉祥寺へ戻るタクシーの道すがら運転手に、海外に住んでいること、海外では美味しい日本食が手に入らないこと、一時帰国中に日本食を満喫したいこと、などを酔った勢いで話していたら、突然「お客さんに食べさせたいものがある、これから家に取りに行っていいか?」と言い出しました。とは云え料金のこともあるしグズグズしていると、倒していた乗車レバーを元に戻し「これからは金を取らないから」と言って、荻窪か何処かの小汚いアパートに寄ってタッパ一杯の漬物をもらいました。
「タッパは捨ててもらっていいよ」と言葉を残し、その運転手は颯爽と吉祥寺の深夜の街に消えて行ったのです。
翌朝一部始終を妻に話すと「漬物なんてアメリカに持って帰れる訳ないじゃない」と叱られました。確かにその通り、結局日本にいる間、せっせと食べて残りは捨てざるを得ませんでした。
なんか狐に摘まれたような話を、急に思い出しました。
来月4日から2週間、一時帰国で東京に帰ります。あの運転手に会えるかな。
1 件のコメント:
お年令を召した 運転手さんだったんでしょう。?
有り難いお話ですね。自分が好物だと他人様にも ましてや日本食に飢えている若者に
是非食してほしい。。。
きっとご自分で丹誠込めた一品だったんでしょう。
奇跡的に再会できる事を願う。
コメントを投稿