2009年7月22日水曜日

永遠の原器

私がオーディオ道楽30年の中で最も重要な機種がQuad ESL-63Proです。

名前は開発が始まった1963年に由来します。Quadが四半世紀を費やし完成させたコンデンサー型スピーカーの金字塔と云えます。小音量で鳴らした際の反応の良さと決して痩せた印象にならないリアルな音は、今でも超一流、最新機種に勝るとも劣りません。

会社の先輩がアメリカへ転勤になる際に、安価で譲ってもらいました。お勧めのイタリアワインを土産に自宅まで取りに行くと、MarantzのプリアンプDAC-1とQuadのパワーアンプ405-2も一緒にくれました。

結局譲ってもらった倍以上の金額を修理代に費やし、自分もアメリカへ移る直前に壊れた(その時にはハーマン・インターナショナルが代理店から撤退していた)ため、廃棄せざるを得ませんでした。

今でもスピーカーの良し悪しは、記憶にあるESL-63Proの音と比較して判断します。僕がオーディオ道楽を止めるまで、永遠に原器となる機種です。

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