2009年12月22日火曜日

ロゼッタストーン

パリのルーブル美術館に行った際、不思議に思ったことがあります。
「有名なロゼッタストーンは、ナポレオンのエジブト遠征時に発見されたのに、何故かルーブル美術館ではなく大英博物館が保有している」

実はナポレオンは遠征の途中でフランス国内の情勢のため帰国してしまいます。残さされたフランス軍はイギリス軍と戦い破れ、1801年ロゼッタストーンは戦利品としてイギリスが本国に持ち帰った、と云うことらしいです。

ストーンには、同一内容がエジプト神聖文字(ヒエログリフ)、民衆文字(デモティック)、ギリシャ文字で書かれており、下段のギリシャ文字は直ぐに読めたそうです。なのでイギリスでは解読は容易と思っていた。ところが全然解読出来ない。世界中で解読競争が繰り広げられ、結局1822年フランス人のジャン=フランソワ・シャンポリオンによって解読されたのは有名な話です。フランス人にとっては溜飲の下がる思いだったでしょう。

ちなみに、最近エジプト考古最高評議会の事務局長が、大英博物館にロゼッタストーン返還を要求したらしいです。元々エジプトのものというは理解しますが、もしナポレオンが発見しなかったら盗賊が持ち出して世に出ることはなかったでしょう。つまりイギリスが持ち帰ったからエジプト考古学は発展したのです。当たり前に「返せ」というのもどうかと思いますが。

写真は、エスカラードの期間中のみ公開される抜け道。逃げる長男を追う長女。Canon EOS5D MarkIIで撮影。

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